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研究会のご案内<オンライン> 12月6日(日)
オンライン研究会のご報告(2020.10.11)
オンライン研究会のご報告(2020.8.8)
オンライン研究会のご報告(2020.6.6)
オンライン茶話会のご報告(2020.4.9)
緊急事態宣言下、みんなの老年学勉強会も開催ままならず、試行的にZOOMを使ってオンライン茶話会を開催しました。
パソコン、スマホ、タブレットなど、端末は様々。外出自粛要請を受けての開催ですから、殆どが自宅での参加です。
久しぶりの顔合わせに、笑顔がこぼれました。
テーマは「メチニコフと腸内細菌と老年学。と、私たちの今」 です。
洗濯物がつるしてあったり、ご家族が後ろを通り過ぎたり、生活感あふれる勉強会でありましたが、是非また開催しましょうということになりましたので、近日次のご案内ができると思います。

メチニコフと私たち (萩原真由美 2020年4月11日)
<今、改めてメチニコフの存在を意識した理由>
新型コロナウイルス感染症に対して、少しでも免疫力を高めておくには腸内環境をよくしていくことが大事。このような発想から腸内細菌に関する記事を書くことになり、深く痛感しているのは、人間という生き物は、生命体として誕生した時から細菌などの微生物と共存しており、今でも私たちは腸内細菌に生かされているという事実です。
ご存知でしょうか。日々のウンチの3分の1は、自分の腸の中にいる腸内細菌の死骸だということを。1人の腸内に100兆個とも1,000兆個ともいわれる腸内細菌は、実はものすごいスピードで細胞分裂しており、1個の細菌は3日で死ぬそうです。その次々と死んでゆく細菌の死骸がウンチの中に排泄されているんだとか。常にフレッシュで元気な腸内細菌がつくる消化酵素やある種のアミノ酸、短鎖脂肪酸、ビタミンB群やK、アドレナリン、セロトニンなどのホルモンや、腸管免疫に関する腸内細菌のサポートがなければ、私たちは健康で生きてはいけないことを再確認し、ワナワナ、ビックリのひと時がありました。
しかも、同時にハッと気がつかされたのが、このような腸内細菌や腸管免疫研究のパイオニアの1人にE・メチニコフがいたことです。メチニコフといえば、私たちにとっては老年学(gerontology)と死生学(thanatology)の名付け親。老年学はメチニコフから始まったと教わっています。
彼は、1886年にできたロシア初の細菌学研究所の所長を務めた後、パリのパストゥール研究所に移り、やがてパストゥールの後継者として所長を務めた科学者であり、1908年には食細胞と免疫の研究でノーベル賞をもらった科学者ですから、腸内細菌や腸管免疫を調べていてこの名前に出会うのは、当たり前といえば当たり前なのですが、そんなフィールドの科学者がなぜ、老年学(gerontology)や死生学(thanatology)を提唱するに至ったのだろうかという、老年学研究科に入った時から抱いていた疑問が甦ってきたのです。このような疑問を胸中におきながら、今、結局は感染症との闘いで、いかに人類が脆弱であるかを知らされている私たちのこの世界と、メチニコフが老年学を提唱した経緯などを話題にしながら、おしゃべりができないかと思った次第です。
(PS)
ちなみにメチニコフはヨーグルトの研究でノーベル賞をとったように言われることも少なくないようですが、彼の研究はあくまで「食細胞(白血球)と免疫」の研究でした。1907年に発行された著書「長寿の研究 楽観論者のエッセイ」でヨーグルトに含まれる乳酸菌に腸内の腐敗菌の増殖を抑える働きがあると言及し、独自の“ヨーグル不老長寿説”を唱えたのを受けて、1908年にニューヨークタイムスがメチニコフの記事を掲載。これを機に、多くのメディアがヨーグルトと長寿の可能性を誇大宣伝したので、メチニコフがヨーグル研究者のように世界中から思われるようになったようです。
※本日は、ここまで。なぜ、腸内細菌と免疫の科学者メチニコフが老年学(gerontology)
と死生学(thanatology)を提唱したのか。そのヒントのほんの一端について、また日を改めてメモ書きしてみたいと思います。
<参考文献>
光岡知足. 人の健康は腸内細菌で決まる!. 技術評論社(2011)東京
須藤 信行. 脳機能と腸内細菌叢. 腸内細菌学雑誌2017 ;(31):23-32
三好真琴ら. 腸内細菌と脂質代謝. 静脈経腸栄養2013;28(4):9−15
安藤 朗. 腸内細菌の種類と定着
その隠された臓器としての機能. 日内会誌2015;(104):29~34
(オリガ・メチニコフ. メチニコフの生涯.)
Olga
Metchnikoff. Life of Elia Metchnikoff. London Constable and Company LTD.(1921)
https://bandscorp.jp/learn/labo/function/01/ 乳酸菌生成エキス研究室
https://www.shiseido.co.jp
› 脳腸相関LABO /資生堂
【緊急】3月14日公開講座は延期になりました
先般よりお知らせしておりました、みんなの老年学研究会・一般公開講座
「終末期に寄り添う看護師が語る『死』の授業」(3/14予定)ですが、
新型コロナウイルス感染拡大を予防する観点から延期の運びとなりました。
なお、延期の日程につきましては感染者数や感染症例等を考慮したうえで判断し、
あらためて「みんなの老年学研究会」お知らせいたします。
※申込みフォームより参加ご登録いただいた皆様には個別にメールご連絡させていただいております。
すでに大勢の方にエントリーいただいていたところ,大変申し訳ありません.
つい先日,前田さんともお打合せさせていただき,
非常に深い内容になる手ごたえをますます実感し,
この3月の会が見送りとなったとしても,企画としては必ずや…と
思いも新たに…といったところでございます.
周囲のお友達,お知り合いを誘っていただいた方もいらっしゃるかと思います.
申し込みフォームからエントリーいただいた方々にはこれから
メールでご連絡申し上げますが,なにぶん手作業のため,
タイムラグが生じる可能性がございます.
ご無理のない範囲で,公開講座延期の周知にご協力いただけますと大変ありがたいです.
一日も早く収束に向かい,みなさまとまたお会いできる日を
楽しみにしております.
引き続きどうぞよろしくお願いいたします.
【延期】公開講座のご案内 2020年3月14日(土)
※本講座は、延期を決定させていただいております(2020.2.22)
みんなの老年学研究会では、3月14日(土)に桜美林大学四谷キャンパス1Fホールにて公開講座として「死の授業」を開催します。
ちょうど1年前の同じ頃、柴田先生に「 長寿の『嘘』と『罠 」というテーマでご講演をいただき、大好評を博しましたが、続く第2回目の公開講座となる今回のテーマは「『死』の授業」です。
終末期に寄り添い、家族の物語をつむぐために奔走する介護保険外サービスの訪問看護ステーション「かなえるナース」代表の前田和哉さんを講師にお招きし、終末期の心と身体の看護、そして”自分らしく”満足して生き、死を迎える過程についてお話しいただきます。
昨年は「人生会議」のポスターが物議をかもし、おかげで、終末期について思いをめぐらせた方もいらっしゃるかもしれません。
ACPとか、人生会議とか言うけれど、終末期と「死」に寄り添ってみて、はじめてわかることがあります。でも、そもそも、終末期って、いつから始まるのでしょう?人の最期の最期にも、まだまだ選択肢があることも、体験してみないと、話を聞いてみないと、わからないことがたくさんあると実感していただけるはずです。
終末期や看取りに関する仕事や研究をなさってる方はもちろん、そうでない方も、自分の事ととして、親の事ととして、仕事で支援している高齢者の方々の事として、ぜひ、お話を聞きにいらしてください!
▼お申込みはこちらをクリック▼(延期によりリンクは解除しております)
よろしくお願い申し上げます。
公開講座概要
日時:2020年3月14日(土)13:30~16:00(開場13時)
最期まで、一人ひとりが”自分らしく”満足して生き、死を迎える過程に寄り添う看護師だから語れる十人十色の「死」の話を聞いてみませんか。プログラム2では、「死」の授業を受けたフロアの意見や疑問とキャッチボールしながら、老年学の立場から終末期医療や自分らしい死の迎え方を考えます。
<プログラム1>終末期に寄り添う看護師が語る! 「死」の授業
講師:前田 和哉氏(看護師・保健師/かなえるナース 代表)
聖隷浜松病院のICUに勤務し、多くの生と死を現場で経験。”生きる人”と”生かされる人”の現実を日々体験した後に、訪問看護の世界に移行。「医療+介護ケア」の重要性を確認し、現在は公的介護保険外サービスの訪問看護として、終末期の人々の希望をかなえるサービスに挑戦中。
- 医療機関で迎える多くの人の「死」
- 終末期の心と身体の看護とは
- 多くの人が知らない、たくさんの選択肢
- 安楽死 と 尊厳死 と 平穏死
- 選んでほしいのは、満足死
最期まで、一人ひとりが、“自分らしく” 満足して生き、死を迎える過程に 寄り添う 看護師 だから語れる十人十色の「死」の話を聞いてみませんか。
<プログラム2>パネルディスカッション
老年学と多死時代の選択
「死」の授業を受けたフロア の意見や疑問 とキャッチボールしながら、 5 人のパネラーを交えて 終末期医療や自分らしい死の迎え方を考えます。
パネリスト(予定):
柴田博先生(桜美林大学名誉教授)
渡辺修一郎先生(桜美林大学大学院老年学研究科教授)
吉澤明孝先生(要町ホームケアクリニック院長)
前田和哉氏(介護保険外サービス訪問看護ステーションかなえるナース代表)
島影真奈美氏(「子育てとばして介護かよ」著者)
研究会でのディスカッションに役立つ資料共有や情報交換は研究会MLで行っています。参加ご希望の方はお問い合わせフォームにご入力のうえ、お申込みください。
ご案内PDFダウンロードはこちらをクリック

第14回「みんなの老年学研究会」開催報告(2019年7月20日)
長い梅雨寒がようやく明けようかという、少し蒸し暑い土曜午後。
柴田博先生、渡辺修一郎先生を囲み、17名で勉強会を行いました。
テーマは『主観的健康感と主観的幸福感の再確認』。
研究会のご案内 2019年9月19日(木)
19:00~
テーマ、詳細未定